がん・バッテン・元気隊ってご存知ですか?
福岡のがん患者団体を結ぶネットワークの名称で、波多江伸子さんという方が代表をされています。
私もきちんと説明できないので詳しくはこちらをご覧ください。
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主な活動はピアサポーターの育成とがんサロンの開催です。
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今回は定例のがんサロンではなく、特別講座でテーマが「がん患者が作るエンディングノート」でしたので興味があり昨日行って来ました。
私は白血病の息子の母なのですが、同時に悪性リンパ腫の母を持つ娘でもあるのです。
今回はむしろ母のために娘として聞いておきたい気持ちが大きく、参加しました。
現在84歳の母は5年前胃悪性リンパ腫にかかり、移植以外の治療のフルコース(抗がん剤・放射線・外科手術)を受け、8ヶ月の入院を経て自宅に戻りました。
この5年は再発なく過ごしましたが、年齢的にいっても自分の終焉のことを考えてもおかしくはありません。だから退院後すぐにエンディングノートを手渡し、希望を書き残してもらいたいと言いました。
母は色んなことにこだわりが強く、自分の意に染まない送り方はして欲しくないというタイプですので、すぐに書いてくれると思ったのですが、空白のままです。
最近が父(がん患者ではない)が生死の境をさまよった後、ふと訪れた静寂の時間になぜか意識がクリアになり、自分の最後はこうして欲しいとはっきりと口にしました。
家族が揃っていたので葬儀やお墓の話、気になっていることをみんなで話すことが出来ました。普段は認知症もあり意思の疎通の難しい父なのですが、この時は妙にはっきりと自分の気持ちが言えたのです。
話し終わるととても幸せな人生だった、何も心配ごとはないといい、私たちもいい時間を共有できた思いました。結局父はその後快復し退院することが出来たのですが...(笑)
皆がこのようにざっくばらんに話すことが出来ればいいのですが、そうもいかない人も多いでしょう。そのためにエンディングノートは良いツールになってくれると思います。
FPでがんサバイバーの講師の方は、法的拘束力はないにしても、家族の信頼関係が築かれていれば、とんでもない望みでない限り、遺志は尊重されると思うと仰ってました。
ただ、財産がいっぱいあって、人間関係がややこしそうなお家の方は公証役場で公正人による公正証書遺言を作成された方がいいとのことでした。
次に話された波多江先生のお話は、がん患者ならではの終末の考え方を本音で語られたので、ものすごく参考になりました。
母が再発したら、まずは治療を受けさせるが、どこでそれを止める決断をするのか、最後の場所はどこで迎えたいのか、など具体的に考えておくことは必要だと感じました。
がんは突然最期を迎える訳ではないので考える時間は十分あると先生は仰いました。延命治療の拒否や緩和ケアのことも、日ごろから家族に自分の意向を十分に根回ししておくことも大切だとも。
サンプルで頂いたエンディングノートを基に母とゆっくり話してみたいと思いました。
健康な普通の方が受講されたらちょっと引いてしまうようなシビアな内容でしたが、がんサバイバーならではアドバイスだからでしょうか?先生のお人柄でしょうか?私はまさしくこういう話が聞きたかったのだと素直に思いました。
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